終活とは、自分の人生の最期に向けて遺族に負担をかけないように生前整理を行うことです。
高齢者世代にもスマートフォンやパソコンが浸透している近年では、デジタル終活も求められる終活の一つとなっています。
この記事ではデジタル終活とは何なのか、具体的にどのようなことを行えば良いのかについて、わかりやすく解説します。
同じ終活でもデジタル終活と一般の終活では何が異なるのでしょうか?
デジタル終活に関する詳細をご紹介しましょう。
デジタル終活とは、スマートフォン・パソコン・クラウドに保存されたデジタルデータを、生前のうちに整理しておくことです。
スマートフォンの普及により、高齢者世代でもクラウド上に個人情報が残されていたり、サブスクリプションサービスを利用したりしているケースが増えています。
必要なデータと不要なデータを分類し、必要なデータに関しては遺族にどのような扱いをして欲しいのかを明確にすることがデジタル終活の目的です。
デジタル終活を行わないことで生まれるリスクがあります。
2022年には契約者が亡くなった後も、NHKの受信料が継続して引き落としをされていたことが問題になりました。
またパソコン自体にログインができず、情報の管理ができない遺族がネット金融に遺された遺産の相続問題を抱えているというケースも散見されます。
デジタル終活は以下の手順で行います。
特に注意したいのはクレジットカードの情報です。
ネットショッピングやサブスクリプションサービスの支払情報として登録されているクレジットカード情報は、漏洩することで大きな被害が生まれてしまいます。
時間をかけて残されたデジタルデータを丁寧に棚卸ししましょう。
デジタル終活には押さえておきたいポイントがあります。
遺しておきたい情報や遺族への依頼などは、しっかりとエンディングノートに記載しておきましょう。
文字に起こして記載しておくことで、死後のトラブルを最小限に抑えることができます。
支払情報の名義変更を行いたい場合は、必ず家族へ相談してからにしてください。
家族の個人情報の取り扱いについても注意が必要です。
勝手に行うことだけは避けましょう。
一度に行わず、少しずつ取り組むこともポイントです。
一度に行おうと思うと、どうしても棚卸しが十分でなかったり、対処が雑になってしまったりすることが考えられます。
終活中にも生活の変化は生まれますので、不便なことが起こらないように少しずつ行っていきましょう。
スマートフォンやパソコンの普及は、生活を便利にしてくれた反面、個人情報の取り扱いに関して課題を増やしていることも事実です。
実際にデジタル終活を行わなかったことで、遺族に大きな負担をかけている事例がたくさんあります。
普段からスマートフォンやパソコンをよく利用する人、ネットショッピングを活用している人、サブスクリプションサービスを利用している人は特にデジタル終活の必要性を理解して、できるときに少しずつ取り組むようにしてくださいね。